訪問看護での終末期の死前喘鳴への対応

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死前喘鳴の読み方と特徴

死前喘鳴とは、死亡直前に生じる症状の一つで、気道内分泌物の貯留により生じる喘鳴です。呼び方は「しぜんぜんめい」が一般的な様です。呼吸ごとにゼーゼーという音がするので、その持続時間が長い場合は見守るのも辛く感じます。看取り期でいくら意識レベルが低下しているといっても、それを見守る家族様は辛く感じてしまうのは当然の事だと思います。

死前喘鳴対応

実際に訪問看護の現場でも、家族や施設スタッフさんから「ゼーゼーいっている、何とかしてほしい」と、看取り期に電話がかかってくる事はしばしばあります。しかし実際には、現段階で死前喘鳴に対するケアの十分なエビデンスか確立されていません。死前喘鳴に対しまずは基本的なケアを丁寧に行うことが大事かと思います。
①側臥位にしたりギャッチアップをすることで喘鳴が小さくなる場合があります。
②輸液量の減量の相談を主治医にしてみる。
③痰を吸引するなど

死前喘鳴と吸引

1番問題になってくるが吸引かと思います。
実際に看取り期の呼吸状態が不安定なときに吸引をするのが難しい場合があります。しかし、そばで見守っている家族や施設スタッフさんからは、「吸引してほしい」と言われる事は多々あります。その場合、状況を説明し吸引をすることもありますが、何より大事なのは、痰がとれたかどうかではなく、家族が看護師が吸引をすることで「気持ちをわかってもらえた」「できることをしてもらえた」という気持ちになることかと思います。そのためには、普段からか家族とのコミュニケーションを密にとり、家族が死前喘鳴についてどのように感じているのかを聞き取り、喘鳴について理解してもらうことが重要です。

まとめ

家族が死前喘鳴に直面すると、不安やつらさを感じてしまいます。死前喘鳴への対応として私達訪問看護師は、いかに家族が安心して利用者様と最期の時間を過ごせるようにサポートするかが大事だと思います。

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