【簡単に解説】ALSとは 訪問看護と訪問リハビリで安心の療養生活

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全身の筋肉が徐々にやせて体が動かなくなる進行性の病気で難病になります。筋肉自体の病気ではなく、筋肉を動かすための脳や脊髄の運動神経だけが変性。身体が動かしにくい。息がしにくい。飲み込みにくい。喋りにくいなどの症状がみられます。病気を治す治療法はありませんが、症状の悪化を予防していく関わりになります。

変性とは神経細胞、あるいは神経細胞から出て来る神経線維が徐々に壊れていってしまう状態を言います。体を動かす命令は、脳~脊髄までの上位運動ニューロン、脊髄~末梢神経までの下位運動ニューロンを経て筋肉に伝わります。この両方が、選択的に進行しながら変性するのが特徴。上位運動ニューロンの変性は筋肉のつっぱり、下位運動ニューロンの変性は筋力低下・筋萎縮が現れます。症状の出かたは個人差があります。

重いものを持てない、走りにくい、階段が昇りにくいなどの自覚症状とともに、手や足の筋肉がやせ細っていきます(筋力低下)。症状が進むと自分で立つ事ができず、車いすも必要になります。腕を持ち上げる事や指を動かす事さえも難しくなるので生活全般に介助が必要になります。

顔面や口・舌の筋肉がやせて(筋力低下)、徐々に口や喉の筋肉がうまく動かせなくなります。発音が正確にできなくなる「構音障害」、食べたものが飲み込みにくく、むせやすくなる「嚥下障害」があらわれます。生活の質の維持・改善の為に、コミュニケーション支援や嚥下リハビリが重要になります。

横隔膜などの呼吸筋がやせると(筋力低下)肺活量が低下。息継ぎが増えたり、仰向けで息苦しくなったりします。腹筋の筋力低下も加わると、咳の勢いが弱くなり痰が出せず肺炎などの合併症のリスクも高くなります。呼吸機能を維持する為に呼吸リハビリが重要になります。呼吸機能が低下し呼吸不全になった場合は人工呼吸器でのサポートも必要になります。

人が行うすべての行動は筋肉の働きで行われます。立つ、歩くなどの行動だけではなく、喋る、食べる、呼吸なども筋肉で行います。ALSは進行性の病気のため、これらの行動に障害が起きます。進行を少しでも遅くすることがリハビリの目的。運動療法や呼吸リハビリ、嚥下リハビリなど…リハビリがとても重要になりますよ。

運動機能低下予防

筋力低下や筋肉のこわばりにより、身体を動かすことが難しくなります。食欲不振や抑うつ症状も徐々に進行し、疲れやすさくなります。ベッドで過ごす時間も長くなり、さらに筋力低下などが進行するといった負のスパイラルに陥ってしまいます。訪問リハビリでの運動療法は、ご本人の状態だけでなく生活環境も把握。より生活状況に応じた運動プログラムを提案できます。

環境整備

寝室・浴室・食卓など移動や活動の際に不便とならない様に環境整備をする事も重要です。自分で歩行や車いすで運転して移動できる時期では、安心・安全・安楽に活動できる環境の整備が必要になります。訪問リハビリでは、利用者の筋力や関節可動域だけでなく、生活活動範囲や実際の生活環境も把握。本人、家族の要望に応じた環境整備を相談しながら提案する事もできます。

日常生活動作の維持・改善

ALSの方は、症状の進行に伴って車イスや寝たきりの生活になる可能性があります。運動機能に応じた福祉用具の導入や介護者への介助方法の指導により、残存機能を生かした日常生活動作を提案する事ができます。

全身状態の観察と合併症予防

ALSの方は全身の筋肉の萎縮や筋力低下により、肺炎や褥瘡をはじめ様々な合併症が起きやすくなります。訪問看護では、訪問した時に全身状態の観察を行い早期発見や症状改善に努めます。急変時には主治医と連携を取り緊急訪問を行い適宜対応も行います。

日常生活の介助

体が少しづつ動きにくくなる病気なので、患者さんに合った日常生活の介助を行うとともに、精神面の支援も必要になります。 長期的な介護が必要になる場合もあるので、家族も含めた援助が大事になります。

褥瘡の予防・処置

ALSでは四肢の機能低下によって身動きがとりにくく褥瘡(床ずれ)になりやすくケアが必要です。褥瘡予防には体位変換やポジショニング、エアマットレスの使用などがあります。褥瘡ができた時は主治医と連携をとり処置も行います。

ALSの方は呼吸筋の萎縮により息を吸うことが難しくなり肺活量も低下。痰を出すのも困難になると気管切開をする可能性もあります。これをできるだけ防ぐために、早期から呼吸リハビリを実施して胸郭の可動域を確保し、徒手や機器を利用し排痰する事は有効です。しかし、呼吸筋の萎縮が進行すると人工呼吸器が必要になります。呼吸不全が呼吸器を装着し改善すると、車いすや意思伝達装置などを使用する余力が生まれ活動性が向上することもあります。呼吸器を装着してからも療養生活が充実するように支援し続ける事が支援者には求められます。

食べにくい、むせるなどの訴えがあり、嚥下リハビリを行う事は多い様です。間接訓練を行い嚥下機能の維持に働きかける事は重要です。また、食事のわずかな誤嚥から呼吸状態が悪化する事もあります。可能であれば、食事場面の評価を適宜行い、現状の食事形態や姿勢でむせる場合は、食事形態や姿勢の変更、食事介助方法の選定が必要になります。

療養生活を送るうえで、コミュニケーションの手段の確保がとても重要になります。 たとえ、指先1本や眼球でも、身体の一部が自分の意志で動かせると、その部分を利用してコミュニケーションは取る方法はありますよ。 透明文字盤やコミュニケーション機器など。ぜひ、訪問看護ステーションにご相談をしてみてください。

どの様な質問でも大丈夫です。お困りの方は、八尾市 にじリハ訪問看護ステーションの方まで、是非お気軽にお問合せ下さい。

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