食事介助や直接訓練でも使う交互嚥下とは?| 嚥下リハビリ

交互嚥下って耳にした事もありますか?例えば、ご飯を食べている時にお茶を飲むのも交互嚥下ですよね。三角食べと呼んだりもします。では、どういう目的で交互嚥下を使うのでしょうか?多くの場合は咽頭に食べ物が残留している時の食事介助の1つの方法となります。交互嚥下をする事は咽頭残留後の誤嚥対策に有効だと言われています。ではどういう事なのかをまとめたいと思います。

そもそも咽頭残留とは

咽頭残留は嚥下した飲食物が完全に飲み込む事ができず咽頭に残ってしまう状態の事です。.咽頭残留自体はムセなければ必ずしも悪い事ではありません。しかし注意しなければ、残留物は吸気のタイミングで気管に吸い込んだり、そのまま垂れ込んだりする事があります。

咽頭残留が疑われる時は食事形態を変えたり、1口量を減らしたり、姿勢を変えたり色々と対策方法があります。その中で、食事介助で咽頭残留対策をする場合は交互嚥下や空嚥下、もしくは複数回嚥下をして咽頭に残留した物をクリアする事が選択肢になると思います。

食事介助の観察から見た咽頭残留

VE,VF等の嚥下の画像検査ができない環境で食事介助をされている方が大半だと思います。なので食事介助の観察から咽頭残留が疑われる所見を2点ほど説明したいと思います。

①声が変わる(嗄声になる)

下の図の様に、ゴックンする前の声とゴックンした後の声が違う場合は咽頭に残留している可能性が高いと考えられます。その様な時は咽頭でも声帯寄りに残留していると推測されます。咽頭残留でも声帯から離れた所に残留している時は声色の変化はみられません。

②何回もゴックンする

下の図の様にスプーン1口に対して何回もゴックンする場合は咽頭残留している、もしくは咽頭残留しやすい状態と考えられます。1口に対して2回ぐらいのゴックンであれば健常人でもある事です。ただ、3回以上になってくると咽頭に残留して違和感があるので何回もゴックンしていると推測する事ができます。(この様な場合は喉の違和感を感じ取れているので喉の感覚は良いと判断する事も出来ます)

食事介助中に上記の2点が見られる場合は咽頭残留している、もしくは咽頭残留しやすい状態です。食事介助で咽頭残留後の誤嚥を対策する場合は交互嚥下が有効だと言われていますので紹介します。

交互嚥下の目的と方法

皆さんは喉に食べ物がつっかえた時はどの様に対処するでしょうか?多くの場合は水やお茶を飲んで流し込むのではないかと思います。つまり交互嚥下とはそういう事です。口や喉に残った食べ物を付着性の違う物を飲み込んで食道に押し流す事を言います。多くの場合は残留した物を水分やゼリーを使用する事が多いと思います。具体的には下の図の様になります。

固形物を食べて咽頭に残留。その残留した物を水分やゼリーで食道に流し込む。また咽頭に残留が疑われる場合は繰り返し水分やゼリを飲み込む。といった一連の介助の仕方が交互嚥下です。水分は必要に応じてトロミ付けは必要です。このやり方が有効なのは、自分自身の実体験に当てはめるとイメージしやすいと思います。

その他にも・・

交互嚥下に当てはまらないかも知れませんが、応用として下の図の様な介助方法もあります。①は固形物を食べて咽頭に残留。そのまま固形物を食べると咽頭に残留した物がこぼれ落ちてしまう。その様な時に空スプーンを口にいれて咀嚼や嚥下を促し、口、喉の残留物をクリアするという方法です。主に認知機能が低下している方向けになるかと思います。

②は同じく、固形物を食べて咽頭に残留。そのまま固形物を食べると咽頭に残留した物がこぼれ落ちてしまう。その様な時に少量の固形物をそのまま摂取して口、喉の残留物をクリアするという方法です。

まとめ

咽頭残留後の誤嚥を予防する対策として交互嚥下を説明しました。食事介助をしていてゴックンした後に声が変わったり、1口食べただけで何度もゴックンしたりする場合は喉に食べ物が残りやすいサインです。ムセ無ければ様子観察でも良いと思います。食事介助をしていて、その様なサインを感じ取って、食べるのがしんどそうと感じた時やムセが見られた時は1度上記で説明した交互嚥下を試してみて下さい。食事形態を落とさなくても、もしかしたら改善するかもしれませんよ。

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